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「アイス・エイジ2」「ブルー 初めての空へ」のカルロス・サルダーニャ監督を招き『第3回MPA/DHUフィルムワークショップ』開催 2015年10月25日

「アイス・エイジ2」「ブルー 初めての空へ」のカルロス・サルダーニャ監督を招き『第3回MPA/DHUフィルムワークショップ』開催
*左から: 映画監督 カルロス・サルダーニャ氏、最優秀作品賞の福田いつみさん、
プレジデント特別賞の乃木リリーさん、MPA マイケル・C・エリス氏

MPA/JIMCA(株式会社日本国際映画著作権協会)とデジタルハリウッド大学は、10月25日(日)、 「アイス・エイジ2」「アイス・エイジ3:ティラノのおとしもの」の監督として著名な カルロス・サルダーニャ氏を招き、『第3回MPA/DHUフィルムワークショップ』 (東京国際映画祭提携企画・米国大使館後援)を、デジタルハリウッド大学駿河台キャンパス内の 駿河台ホールにて開催いたしました。

このワークショップは、日本の映像作家や監督を育てるために開催され、パネルディスカッションや 講演会も実施しました。高品質の映画プロジェクトと参加者のプレゼンテーション技術を考慮し て認定され招かれた参加者がピッチ・コンペティションに参加して優勝者には賞が贈られました。

イベントの主催者としてデジタルハリウッド大学学長 杉山知之氏は「国際的な映画産業で、 『ピッチング』は、作品をアピールする一番の方法です。我々は、MPAと共にこのピッチ・コンペティションを 共催できることを誇りに思います。」と述べました。

モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA) アジア太平洋地域 プレジデント アンド マネージング・ディレクター マイケル・C・エリスは「新進の映画制作者は変化を続けるエンターテインメント 産業に対応する必要があります。持続可能な映像産業を構築し参加するために、このイベントは 優れたプラットフォームを提供します。」と挨拶しました。

椎名 保 東京国際映画祭 ディレクター・ジェネラルより「我々は、このイベントをMPAと共に 開催することが出来ることを非常に有意義に考えています。国際的な産業に繋がる重要な技術を 若い映画制作者に伝える役割を果たしています。ぜひ、プロフェッショナルの意見に 注目してください。」とのご挨拶を頂きました。

デール・クライシャー 米国大使館 文化・交流担当官には「それが才能であるか、 またはテクノロジーであるかにかかわらず、知的財産権は産業の持続可能な成長にきわめて重大な 役割を担っています。このイベントは新しい映画が製作されるのを可能にするシステムを 提供しています。」とのご挨拶を頂きました。

カルロス・サルダーニャ監督が登場し「テクノロジーとアートの調和:アニメーションへの私の創造的アプローチ」 との、キーノートスピーチと最初のプレゼンテーションが実施されました。「アイスエイジ3」で 興行的成功を収めた後、監督の生まれ故郷リオ・デ・ジャネイロを舞台にして作られた「ブルー 初めての空へ(原題:Rio)」 の制作過程を中心に、監督の幼いころからの夢であったアニメ映画制作への情熱が熱く語られ、 会場の若手クリエイターたちへは「情熱が全てである」と繰り返し訴えて鼓舞しました。

「効果的なピッチ(プレゼンテーション)でプロジェクトを売り込む方法」をテーマとしたパネルディスカッションでは、 モデレーターに映画プロデューサーであり、弁護士でもあるルーカス・オリバーフロスト氏(ビバリーヒルズの映画制作会社 The Ruddy Morgan Organizationでは、ピーター・チャン監督(ラヴソング、ウィンター・ソング、ウォーロード/男たちの誓い)、 スタンリー・トン監督(ジャッキー・チェンのポリス・ストーリー)らと共に映画制作をリード)、 パネリストとして、カルロス・サルダーニャ監督、紀里谷和明監督(「Casshern」,「Goemon」、クライヴ・オーウェン、 モーガン・フリーマン出演の「ラスト・ナイツ」)、映画やテレビドラマ、演劇のプロデューサーとして著名な木村元子氏 (「私の頭の中の消しゴム」、「L・DK」、「想いのこし」、「ガールズ・ステップ」、ドラマ「Pure Soul」、 「ハッピー・リタイアメント」、「ホテルコンシェルジュ」)にご登壇頂き、出演交渉のための俳優へのピッチの 苦労話などが披露されました。ディスカッションの締めくくりでは、プロジェクトに対する情熱が 何よりもピッチを成功させる秘訣との結論でパネリスト全員が一致しました。

午後の一番は、モーガン・フリーマン、クライヴ・オーウェンらが出演する初のハリウッド進出作「ラスト・ナイツ」が 11月に日本公開される紀里谷和明監督の特別Q&Aセッションで始まりました。会場からは絶え間なく質問が続き、 インデペンデントにおける映画制作の可能性などが深く掘り下げられ、日米における映画制作現場の違いなどに話が及びました。

第3回となる「ピッチ・コンペティション」では、事前審査によりベスト9に選ばれた応募者が、一人10分以内の持ち時間でピッチを行ない、 そのスキルを競い合いました。今回より、事前に用意した動画・静止画などのスライドの利用が認められ、各自が個性的な演出によるピッチを 披露しました。
前半の講演・ディスカッションの4名に、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア チーフ・プロデューサーの諏訪 慶氏、 MPAインターナショナル プレジデントのクリス・マーシッチ氏、MPAアジア太平洋本部 プレジデント・アンド・マネージング・ディレクター のマイク・エリス氏、同コミュニケーション・ディレクターのスティーブン・ジェナー氏、同コミュニケーション&イベンツのジューン・タン氏の 5名が加わった計9名の審査員で審査に当たりました。

その結果、最優秀作品賞には、福田いつみさん、アルメイダ香織さん、林健康さんの3人による共作「ドスコイ!」が選ばれ、 当日ピッチを独りで担当した福田いつみさんに代表として副賞の「ハリウッドの旅5日間」の目録が贈られました。「ドスコイ!」は、 アメリカ人の肥満児デイブが、父親の仕事の都合で日本の片田舎に引っ越し、そこで地元の相撲クラブに入り、 友人たちとの交流を通して自信を取り戻すストーリーです。
MPAアジア太平洋地域 プレジデント・アンド・マネージング・ディレクターのマイク・エリス氏は、プレジデント特別賞に 「パライソ」の乃木リリーさんを選びました。毎年11~12月にオーストラリアで行なわれる、 「アジア太平洋映画賞」授賞式招待が副賞で贈られました。